そんな悩みにお答えします。
この記事の内容
- 介護福祉士ができる医療行為ってどんなものがある?
- 介護福祉士が医療行為をおこなう必要性
- 介護福祉士として正しく医療行為等を行おう
記事を書いている私は介護福祉士を所有して、15年以上介護の仕事をしてきました。
介護の仕事をしていると、どうしても医療行為をやらざるを得ない場面というのもでてきます。
代わりに家族や看護師がいれば頼めますが、そうでないとやってしまうことも。
介護福祉士ができる医療行為等についてまとめたので、くわしく紹介します。
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Contents
介護福祉士ができる医療行為ってどんなものがあるの?

医療行為とは本来医師等が行う行為であって、介護福祉士は行えないものです。
しかし必要な資格や研修をうけることで、例外として行える医療行為があります。それが、喀痰吸引と経管栄養です。
介護福祉士であること、また実務者研修を修了していることで行うことができます。

喀痰吸引と経管栄養
喀痰吸引と経管栄養については、介護福祉士が実務者研修を修了している場合行うことができます。
- 喀痰吸引は自分で痰が吐き出せない人に対して、吸引器を使って痰を引き出す行為です。口腔内や鼻腔内、気管カニューレ内部等から痰吸引行います。
- 経管栄養は口からの食事が難しい人に対して、胃ろうや腸ろう、経鼻経管栄養を行う行為です。
どちらも喀痰吸引等研修を受ける必要があります。基本研修と実地研修があり、喀痰吸引等の処置も行います。
その他の医療行為
これまで医療行為とされてきたが、今は医療行為に該当しないとされたものについては下記の通りです。「医師法第17条、歯科医師法第17条及び保健師助産師看護師法第31条の解釈について」(厚生労働省)
- 体温計を用いた体温測定
- 自動血圧測定器を用いた血圧測定
- 酸素濃度測定器の装着(新生児以外で入院治療が必要な患者さんに対する場合)
- 軽微な切り傷や擦り傷、やけど等の処置(ガーゼ交換を含む)
- 湿布の貼付
- 軟膏塗布(床ずれの処置を除く)
- 目薬をさす
- 服薬介助(薬を飲ませる行為)
- 坐薬の挿入
- 鼻腔粘膜への薬剤噴霧の介助
ついで医師法等によって医療行為とされていますが、規制の対象ではないとされるものは下記の通りです。
- 耳垢の除去(耳垢塞栓の除去を除く)
- 爪切り、爪やすり
- 歯ブラシや綿棒による口腔のケア(歯、口腔粘膜、舌等)
- ストーマのパウチにたまった排泄物の廃棄
- 自己導尿補助におけるカテーテルの準備、体位保持
- 市販の浣腸器を用いた浣腸
これらはお年寄りに異常がないという場合、介護福祉士でも行うことができます。
しかしながら家族の同意が必要になったり、医師等の指示が必要になる場合もあるので注意が必要です。
介護福祉士ひとりで判断するのではなく、家族や医師、ケアマネジャー等に事前に確認しておきましょう。
介護福祉士ができない医療行為
ここまでは、介護福祉士でもできる医療行為等を紹介してきました。
ここで紹介する下記の医療行為については、介護福祉士は行えません。医師等でないと行えないので注意しましょう。
- 糖尿病患者へのインスリン注射や血糖値の測定
- 褥そうの処置
- 点滴の管理
仮にお年寄りや家族から求められたとしても介護福祉士は行えないので、事情を伝えて断りましょう。
などと怒られることも考えられますが、やってしまって責任を負うのはあなたです。
医師等でないとできないことを、一人の判断で勝手にやってしまうことの危険性を自覚しましょう。

介護福祉士が医療行為をおこなう必要性

このような医療行為を介護福祉士が行えるようになった背景には、どういったことがあるのでしょう?
それまでやむを得ず必要な措置として、介護士等が医療行為を行ってきたという背景によります。
医師等が関われず、必要に迫られて介護士が行うという場面が想定されます。
ヘルパーさんしかいなくて、目の前で痰がつまって苦しんでいる人がいたら助けないのかという話になります。でも医療行為なので、法律できちんと定めないとまずいですよね。お年寄りに何かあった時、誰が責任をとるんだという話にもなりますよね。
きちんと介護福祉士が喀痰吸引等をやっていいよと認められたことで、介護福祉士の身を守ることにもなりました。
医療行為ではないとされたものについても、介護福祉士がやる場面ってけっこうありますよね。
- 血圧を測る
- 目薬をさす
- ガサガサの肌に軟膏を塗る
介護が必要なお年寄りにとっては必要性が高く、介護福祉士がやらざるを得ないことがあるということです。

介護福祉士として正しく医療行為等を行おう
一部の医療行為等が認められ、介護福祉士の業務が増えました。
喀痰吸引等は慣れていないので、怖いという意見も聞きます。
そうした医療行為は看護師が行うものという認識も、介護をする側の人間としてはありますよね。
しかし例えば夜間の施設で、喀痰吸引を行ってお年寄りに安楽に過ごしてもらうという場面も想定されます。
あなた自身の介護福祉士としての質を高めることが、お年寄りにとって穏やかに過ごせることにつながります。
正しい知識をもって日々実践することで自信をつけて、介護のプロとしてどんどん成長していきましょう。
